プレー中に突然悪天候に!落雷や豪雨から身を守るには?

公開日:2024/10/15  


ゴルフは自然豊かな環境で行うスポーツです。そのため、プレー中に突然の悪天候に見舞われることも珍しくありません。とくに落雷は命に関わる危険性が高く、迅速な対応が必要です。この記事では、そんな状況で身を守るための具体的な対策や、安全な行動についてくわしく解説します。安心してゴルフを楽しむためのポイントを確認しましょう。

ゴルフ場は落雷事故のリスクが高い

ゴルフは自然の中で楽しむスポーツとして、多くの人々に愛されています。しかし、夏から秋にかけての雷のシーズンには、ゴルフ場が危険な場所になることを忘れてはいけません。

とくに、ゴルフ場での落雷事故は毎年のように発生しており、そのリスクは非常に高いです。その理由を理解することは、雷対策を考えるうえで非常に重要です。

雷は一般的に高い場所に落ちやすい特性を持っています。ゴルフ場は広大な土地に開かれた空間が広がっているため、高い木やゴルフクラブを持つプレーヤーが雷のターゲットになりやすいです。

とくに、山岳地帯や林間コースなど、周囲に樹木が多いコースはリスクがさらに高まります。木が雷を引き寄せる可能性があり、その近くにいるゴルファーが被害に遭う可能性が高いからです。

「平地なら安全なのではないか」と勘違いしがちですが、じつはそうとも限りません。平坦なゴルフ場は、背の高い木や建物が少ないため、結果的にゴルフクラブやゴルファー自身がもっとも高い物体となり、落雷に遭いやすくなります。

とくに、河川敷などの広大な平地は、一見安全そうに見えても、周囲に高いものがないため、人に直接雷が落ちるリスクが高いのです。

また、雷の危険性を過小評価しがちですが、「ゴロゴロ」という雷鳴が聞こえる時点で、雷は10キロ圏内にいると考えるべきです。落雷の範囲は10〜14キロ程度ですので、雷鳴が遠くに感じても油断は禁物です。

たとえば「ピカッ」と光ってから「ゴロゴロ」という音が聞こえるまでの時間が長いからといって安心してはいけません。雷が遠くに感じても、その一瞬で近づき、被害に遭うことも少なくないのです。

安全な場所に避難しよう!避難先と注意点

夏になるとよく耳にする「ゲリラ豪雨」。2023年には全国で9.3万回以上も発生し、前年に比べて20%も増加しています。

このような急な悪天候に見舞われたら、まず安全な場所に避難することです。ここでは避難先と注意点について解説します。

プレーを中断し避雷小屋やクラブハウスに避難

まず、プレー中にゲリラ豪雨が発生したら、すぐにプレーを中断しましょう。重要なのは、迅速かつ安全に避難することです。クラブやキャディバッグはその場に置いて、避難を最優先にしてください。

ゴルフ場には避雷小屋やクラブハウスといった安全な避難場所があります。視界が悪い中移動することになる可能性が高いため、事前にその位置を確認しておくとより安心です。

悪天候になったときの注意点

雨宿りのために木の下に避難するのはNGです。ゲリラ豪雨には雷をともなうことが多く、木の下は避雷効果が高いため非常に危険なのです。

また、カートに逃げ込むのも同様に避雷しやすくなります。高い物や金属製のものに近づかないようにし、安全な場所に避難しましょう。避難の際には後続のプレーヤーにも注意が必要です。

自分たちがプレーを中断しても、後続の組が気づいていない場合もあります。視界が悪い中で近づいてくることもあるため、しっかりと合図を送り、安全な場所に避難しておくことが大切です。

さらに、プレー後の帰り道にも注意が必要です。山間部にあるゴルフコースでは、河川の氾濫や土砂崩れのリスクが高まります。

また、ゲリラ豪雨が直撃した場合、道路が通行止めになる可能性もあるため、安全を確認してから帰路につくことが重要です。焦らず冷静に対処することで、命を守る行動を取るよう心がけましょう。

避雷小屋がないときの対処法

ゴルフ場や屋外で雷や豪雨に遭遇した場合、まずもっとも安全なのは避雷小屋へ避難することです。しかし、避雷小屋が近くにない場合やすぐに避難できないときは、別の対策が必要になります。

以下で、避雷小屋がない場合に取るべき適切な行動について説明します。

金属製の道具に触れない

まず、雷が鳴り始めたら、ゴルフクラブや他の金属製の道具をすぐに手から放しましょう。電気は金属をとおりやすく、手に持っていると自分が雷のターゲットになりやすくなります。

とくに「ピカッ」という稲妻の光や「ゴロゴロ」という雷鳴が聞こえたら、すぐにクラブを地面に投げ捨ててください。クラブは避雷小屋や安全な場所に到達するまで絶対に持たないことが大切です。

低地に移動

避雷小屋が近くにない場合は、バンカーなど低地に移動することを検討してください。雷は高い場所に落ちやすいため、バンカーのような周囲の地形よりも低い場所にいることで、雷が落ちにくくなります。

もしバンカーに避難する場合も、ゴルフクラブを持たないようにし、地形の真ん中に位置することでより安全性を高めることができます。さらに、バンカーなどで雷が過ぎるのを待つ間は、適切な体勢を取ることが重要です。具体的には、まず頭を低くしてしゃがみ、両手で耳をふさぎます。

さらに、両足を閉じてヒザは地面につけないようにし、両カカトを地面にしっかりとつける体勢を取ってください。これにより、万が一地面に雷が落ちて電流が流れたとしても、片方の足からもう片方の足へ電流が逃げやすくなり、身体全体への通電を防ぐことができます。

地面に座ったり寝転んだりすると、身体全体が地面と接触してしまい、感電の危険性が増すため、絶対に避けてください。

まとめ

雷は命を奪う危険なものです。そのため、ゴルフ場でのプレー中に突然雷が発生した場合は、すぐにプレーを中断し、安全な場所に避難することが大切です。その際、ゴルフカートや木の下は避け、鉄筋コンクリートの建物などに避難しましょう。

また、雷が近づく予兆がある場合は、早めにプレーを中止する決断をすることも必要です。「自分は大丈夫」と過信せず、雷が鳴ったら適切な対処をし、命を守るための行動を心がけてください。

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